輝く女性たち

古澤かのこさん / デザイン・スーパーマーケット

 

“好きなことを仕事にできる私は幸せものです”

 子供の頃から絵を描くのが好きで、家にいる時間はいつも広告紙の裏などに絵を描いて過ごしていました。高校時代に美術部の先生にスカウトされ、当時テニス部にも所属しておりましたが二つの部活を掛け持ちすることになり、その流れで美術系の大学に進学。

 大学卒業後は美術とは全く関係のない、化粧品会社に勤めることになりました。それも基礎化粧品が好きだったため、他の子が美術教師やイラストレーター、漫画家など美術系の道に進むのも気にせずに選択。結果、2ヶ月で辞めることに。退職理由は、大手の企業でCMで見ていたイメージと、思い描いていた仕事と大幅に異なっていたためでした。

 その後いくつか仕事を変え、思ったのは「仕事で悩むなら好きなことで悩みたい!色や構図のことで頭をいっぱいにしたい!」でした(笑)。それからすぐ、職業訓練校でイラストレーター・フォトショップ(デザインソフト)を学びパッケージデザイナーとして企業へ就職。

 最初の仕事で得た美容の知識も活かせてとても充実していました。デザインの仕事は遅くまでかかることもありましたが、自分のデザインが形になり、商品化され、それを選んで買っていただけるお客様がいらっしゃるのがとても幸せでした。

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“大切なのは、頑張り方を間違わないこと”

 ところが、子供が生まれて状況は一変。子供が8ヶ月の時に仕事復帰したのですが、残業は深夜に及ぶこともあり授乳中で離乳食中の母子は体調を壊し、娘は入院することに…。

 娘の入院がきっかけとなり、当時、家具デザインの仕事をしていた主人とお互いのスキルが生かせるということで独立を決めました。

 仕事を立ちあげてすぐ、運良く2人で回らないくらいの仕事が入ってきましたが大手印刷会社さんからの下請けデザインが主でしたので、直接、クライアント様と打ち合わせができない為、お互い制作意図が伝わりにくく、納期が短く、毎日深夜2時くらいまで仕事をしたり、徹夜作業もよくありました。そんな生活を続けるうちに、家事や育児に手が回らなくなり、ストレスに…。体力もなく、頭も真っ白な中でのデザインの仕事はそれまでで一番辛い時期でした。

 辛い状況から抜け出すために、子育てに関して両親の助けが得られる様、主人の実家がある長崎市へ拠点を移すことに決めました。

 ようやく福岡でのクライアントさんも増えつつある状況でしたので、まったくゼロからの起業に戻ってしまう不安もありましたが、このまま続けても心身ともに疲弊していくだけと思い覚悟を決めました。

 今までの仕事で学んだことは、「頑張り方を間違わないこと」学生時代は、部活や受験など、明確な成功イメージや努力のやり方がある程度決まっていてとにかく頑張るといった感じでしたが、社会に出てからは、「頑張るための方向性を正しく見極める」ということが大事になってくるかと思います。私自身、福岡での状況を変える決断をせずに、そのまま頑張り続けていたら心も体も壊していたかもしれません。

“これからの抱負”

 デザインの仕事を始めて、15年。想い入れの強いパッケージデザインはいくつかありますが満足いくものはほとんどありません。仕上がって暫く経つと、もっとこうやった方が良かったのではないか?などの気持ちが出てきます。この気持ちがあるから、パッケージデザインが楽しいのだと思います。

 クライアント様から、「パッケージを変えて売上が上がったよ!」「予定数が早くに売り切れたよ!」などのお声をいただくととても嬉しいです。

 これまでもですが、これからも、クライアント企業さんの売上を上げるお手伝いがデザインでできるように努力と勉強をしていきたいです。

(更新 平成28年3月)

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ライフ年表

25歳 化粧品・健康食品の会社のインハウスデザイナーとして働く
31歳 結婚・出産 
33歳 起業・福岡市にて株式会社デザイン・スーパーマーケット設立
34歳 長崎・出島へ事務所移転
39歳 長崎・銀屋町へ事務所移転

  • 現在の仕事(活動)を始めるきっかけ又はやりがい
  • 大学卒業後、大学で学んだ美術とは違う道に進み、「仕事で悩むなら好きなことで悩みたい!色や構図のことで頭をいっぱいにしたい!」とデザイナーの仕事に進むことに決めました。
    仕事のやりがいは、担当した商品やブランドの売上が上がったり、注目を浴びた時、それによってクライアント様が喜んでいただけた時です。

  • 仕事(活動)と家庭の両立で工夫していること
  • 上手に手を抜くことです。以前は、ここまでやらなきゃ!と自分のルールに縛られストレスを溜めていましたが、二人目も生まれ、上手に手を抜くことを覚えました(笑)
    例えば、私は家電に家事を手伝ってもらっています。電動掃除機、食洗機、洗濯乾燥機。家事を手伝ってくれる家電がとても愛しいです。あとは時間の使い方でしょうか。仕事を始める前1時間は自分だけの時間を作り、家事や準備を済ませるようにしています。

  • プライベート(休日)の過ごし方
  • 家の中の掃除や買い物、体のメンテナンスをメインに過ごしています。
    とは言え、子供も小さいのでお出かけや遊びも重要です。
    買い物ついでに遊べる場所や、子供も好きな温泉や旅行へ行ったりと自分のメンテナンスついでに子供が喜ぶ場所へ行くことが多いです。

  • 座右の銘(好きな言葉)
  • 【しなかった後悔よりも、やってからの後悔をしたほうが有意義である】

    若い時に色々と理由をつけてやらずに後々後悔したことがありました。取り戻すことが出来ない事で悩むのは時間の損です。
    また、安全を優先した選択で人生をつまらなくしたくないので、まず気になることはやってみることにしています。

  • これからしたいこと(今後の目標)
  • 下の子供が3歳になり、以前より手もかからなくなりましたので、以前からやってみたかったデザイン書道を習いに行ってます。独身時代と違って習い事にかける時間にも制限が出てきますが、デザインに関係するスキルを身につけていきたいです。

  • 後輩女性へのメッセージ
  • 女性が仕事を続けるということは、自分の意思だけでは出来ないものです。
    家族や親戚の理解があって成り立つことで、職場の理解も必要です。
    産後、仕事復帰した時はいくつもの壁があり、悩んだり辛いこともありましたが、子供が大きくなると、仕事を続けてきて良かったと思えることの方が多くなりました。
    産後の仕事は周りの人のお陰で仕事ができると言っても過言ではないので、感謝の心を忘れないでください。