輝く女性たち

百村昭子さん / 潮湯旅館 りょかん→おおかみ 宅配弁当→調理及び総責任者

ジャンル

百村 昭子さん

  私には2つの仕事があります。

 旅館のおおかみ(女将ほど優しくなく、大女将ほど練れていない)と宅配弁当の栄養士兼調理です。

旅館のおおかみとして

 私は接客が苦手です。すぐ顔に出ます、ですから人当たりの良い旦那に任せています。

 自分に出来る事、体にやさしい朝食を提供したいと思い、地味ですが作っています。

 お客さんの性別(御飯の量)、年齢(野菜の煮物など)、仕事(人と話す営業だとニラやネギは(×)、アレルギー(大豆だと調味料等まで×なのか)、連泊の場合、日々違う献立を立てます。

  そのため、少し高めに料金は頂きます。連泊であまりにも残食が多い場合、返金して作るのをお断りします。

 ただし、帰る時に「朝食美味しかった」と言ってもらえると嬉しいです。

 また、様々な食事形態を見ることが出来るのは、面白いです(特に20~40代の男性)。

 宅配弁当の栄養士兼調理として

 宅配弁当を始めたきっかけは、自分が食べたいから、そして栄養指導で言っている事を弁当という形で表したかったからです。

 まず、3つの柱を決めました。

 ①日替わりで月~金まで違う内容にする。

 ②旨味調味料は使わない 添付調味料は使わない。調味料は可能な限り良品を使う。

 ③美味しい御飯と薄味のおかず

 主食 主菜(肉・魚) 主副菜(卵か豆・豆製品) 副菜(イモ類か海藻キノコ類)副菜(野菜)デザートか香の物の7~8品目を入れます。

 

  •  他の宅配弁当と異なる点は、月~金と頼む人、月水金の人。火木の人、月木だけの人といるので素材が重ならないように、献立を作成します。
  •  また、1日の中でも素材や味付けが重ならない様にします

 

 

 

ある日の朝食

 

 

ある日の健康弁当

弁当ソフトの一画面

〇苦手な食材がある人への対応

 除去したり、代替品を入れたりと、なるべく対応しています。

〇制限食の人などに対応した献立(たんぱく制限、食塩制限、カリウム制限、カロリー制限)

 カリウム制限の場合、素材の除去ではなく、切り方や水流し等で減らすなど工夫します。

 だし汁も、別に作ります。味付けも別にします。

 

 最初は、全部で10食程度、配達場所も2か所とかでした。

 現在、1日平均20~25個の配達まで増えました。注文される人達の事情なども変わって高齢化に伴う様々な問題も見えてきます。

 今まで一貫して、選択肢の1つとしてお弁当を提供して来ました。味が合わない、高い、入所する、亡くなられるなどで止められた方もいます。

 限られた収入の中で、節約し易いのは食事です。現在頂いている弁当代では、手間や材料費、配達料を考えたら利益が上がる仕事ではありません。

 しかし 、かっこつけた言い方ですが、地域住民の食を可能な限り見守りたいと思っています。  

                                                                            (令和元年6月更新)

ライフ年表

32歳 母の死去により家業を父とパートさんと共にやっていく
41歳 夫と出会う(私への第一印象 食べるのが早い人だ・・・)
42歳 結婚→2年後には子供を諦める(その時の夫の行動に、更に惚れ直す)
43歳 南麻布 「分とく山」に行き野崎さんと話す。栄養士と調理人のバランスのとり方、体に優しい食事と美味しい料理の両立
    →栄養士の知識と、調理の技術、食品衛生の心得
45歳 宅配弁当を始める。しおゆソフトの開発
52歳 注文数等増えるが、新たな課題に直面(配達時間や弁当内容のマンネリ化)

  • 現在の仕事(活動)を始めるきっかけ又はやりがい
  • 食べる物に興味がある、食べるのが好き、作るのも好きだからです。料理研究家はそれでいいです。
    しかし、1人でも食事を提供するという事になると食品事故(食中毒、異物混入)が起こらない様に細心の注意が必要です。
    真夏の室温30℃越える厨房の中で、常に「もし・・・」と思いながら調理をしています。
    業者さんに頼んで、違う条件下での細菌数の違いを調べてもらったり、調理過程の工夫などして、安全なお弁当を提供するようにしています。
    やりがいは、注文者さんに継続してもらえる事ですね。
    その代わり、私たちも常に精進しないといけないです。

  • 仕事(活動)と家庭の両立で工夫していること
  • 各自の役割(仕事や生活、健康管理など)を決めて、きちんとやってもらえば干渉せず、後は、御自由に。
    しかし、困った事や無理な事は皆で協力する。体調管理は十分に。

  • プライベート(休日)の過ごし方
  • 月~金・祝日 AM弁当作り PM片付けと翌日の仕込み 土日 宿泊準備と清掃 
    連休、盆正月は、弁当休みですが宿泊対応や台風が来れば接客準備、会計処理などやる事一杯ですが合間をぬって休める時はしっかりと休みます。
    大好きな酒飲みながら海外ドラマを見ます。
    夫と、2回ほど、良いホテルに泊まったのですが、翌日2回とも二日酔いで動けませんでした。

  • 座右の銘(好きな言葉)
  • 【楽あれば苦あり、苦あれば楽あり】
     
    連休中頑張って仕事して、少しお金に余裕が出来たかな~と思ったらボイラーの配管が破れて蒸気が噴出したり、弁当仕込み・明日で間に合うさ
    →他の作業に手間取って時間に追われる。
    でも、日々の生活の中でちょっとした良いこともある。
    →バックから5000円出てきたこと。

  • これからしたいこと(今後の目標)
  • しばらく休んでいたので、卵焼きの練習再開をして焼ける様になりたいですね、そして新たな課題の打開に向けて努力したいです。
    宴会受注を辞めたので、宿泊(朝食のみと素泊)と弁当販売の中身を更に充実して行きたいと思います。
    制限食の人の状況(検査値の推移)が、個人情報が絡んでくるので把握出来ないですが、関係各所に少しずつ働きかけたいです。
    もちろん当人さんや身内の方の了承が必要ですが。
    更に良い物を提供したいです。

  • 後輩女性へのメッセージ
  • 日々の仕事や家庭で悩んだり苦しくなったら、信用おける友人にぶちまけましょう。
    周りにそういう人がいなかったら、ストレスクリニックに行きましょう。専門の人達が対応してくれます。
    責任感の強い人、良い人がそういう状況に陥ります。
    「相談して心配かけたらどうしよう」「頑張っているのに、もっと・・・」あなたは、良い人、頑張ってるね、少し疲れたかな、休もうかと伝えたい。
    世渡り上手で要領の良い人が得をしがちですが、きちんと見ている人はいます。
    たまに、心身共に休みを入れながら世知辛い現在を生きていきましょう。